2000年から9年間にわたり、たくさんの自由研究をこの場に掲載してきました。特に、2001年度からは小学校の夏休みの自由研究を選抜して毎年30作品程度を御紹介させていただいています。
本年も、サイエンス・グランプリなどで目覚ましい活躍を遂げた丁寧に考察を重ねた骨太の作品、しっかりした意識のもと継続研究をする子供など、夏休みになかなかできない貴重な体験をして、見ているほうもわくわくどきどき、大変楽しませていただいています。一方で選ぶのに本当に苦労しました。
今年は、特に考察がよく書けている人が増えています。また、実験計画をしっかりとたて、去年の研究の続きを深めたり、違う角度からアプローチしたり、継続観察で得がたい資料をまとめあげた人が多く見受けられました。今後の発展を期待できる面からも、すばらしかったと思います。2年、3年にわたって、一つのテーマを深めていく姿勢は、本格的な研究に通じるものがあり感動しました。
このコーナーで御紹介したたくさんの子供達の、その後の活躍を期待してやみません。
研究は自分の財産です。学校の宿題だから取り敢えず仕上げて、出したら終りではもったいなさ過ぎます。興味を持ったことは、しっかり抱えて、少しずつ育てて、他の誰の為でもない、自分の為に育んでください。中学、高校と、忘れた頃にとりだして再度挑戦してみるのもおもしろいもの。子供の時の視点の中に、貴重な発見の芽がかくれていることが往々にしてあります。
取り上げ切れなかった中には、結晶、溶解、酸アルカリの反応、卵などのタンパク質の性質、水質検査、蒸発などといった話題に注目して、よく考えた実験を展開していました。環境問題に注目して温度、湿度などのコントロールを試みたり、観察植物や昆虫の研究も多く、カイコに色のついた葉を食べさせてまゆが色づくかなど、報告自体を読むのがとても楽しく思えました。
多くの人が挑戦した研究を新たな姿勢で、自分なりのデータを示してまとめあげたものも多くありました。自分で確認する追実験、追体験は一見地味ですが、とても大切なことです。努力に拍手を送りたいと思います。
今年の報告でも、ただ調べただけ、あるいは、実験しただけではなく、必要な各種の調べ学習に実際に確かめてみた実験の報告が付け加わった、内容的に充実した作品がふえてきたことに感心しています。
理科の自由研究は、それをもとに必ず試してみましょう。星を調べたら、実際に星を見てみましょう。環境問題を調べたら、実際に町に出て報告されていたことを確かめてみましょう。簡単な実験でも、実際にやるのと、読んだだけとは大違いです。
レポートのまとめ方もみなさんとてもうまくなったと思います。動機や目的がきちんとまとめられ、予想をもとに実験を計画し、実施していく様子が的確にまとめられるようになってきています。また、ていねいな考察が、次の展開につながっていて、興味がつきませんでした。
おしむらくは、多くの研究がいろいろためして結果をもとになぜそうなるかを考えたところで終わっていることです。考察の結果を利用して、その現象に対してあと一歩、オリジナリティーのある工夫や発展を深められればより一層レベルの高い研究になったことと思います。
ただし、HPで掲載した内容は許可を得て要約してあります。
また、内容の無断引用を避けるために、たいへん省略した記述にしてあります。
内容を掲載した実際の作品は、みなさん、大変、丁寧に測定して、見やすい表やグラフに仕上げてくれていました。多くを集約、簡略化せざるをえず、全部ご紹介できないのが本当に残念です。
くり返しますが、各作品では動機、目的、準備、方法、予測、結果、考察、感想などといった、レポート作成に必要なことを落としなくわかりやすく書いておられたことも付け加えておきます。