2000年から7年間にわたり、たくさんの自由研究をこの場に掲載してきました。かわいらしい報告、研究の断片、どれもキラキラと光を放つ貴重なものでした。
特に、2001年度からは小学校の夏休みの自由研究を選抜して毎年30作品程度を御紹介させていただいています。年々作品もレベルアップし、サイエンス・グランプリなどで目覚ましい活躍を遂げるようになってきました。特に、しっかりした意識のもと継続研究をする子供が増えてきたことは、大変頼もしく感じています。このコーナーで御紹介したたくさんの子供達の、その後の活躍を期待してやみません。
今年度、高校生を対象とした科学研究のコンクール、JSEC(ジャパン・サイエンス&エンジニアリング・チャレンジ)において、文部科学大臣賞を受賞したA.Y.さんも、小学生の頃は、このコーナーの常連でした。大きく成長した研究を、2007年5月にアメリカの国際大会ISEFで発表します。その概略を当コーナーで御紹介します。
研究は自分の財産です。学校の宿題だから取り敢えず仕上げて、出したら終りではもったいなさ過ぎます。興味を持ったことは、しっかり抱えて、少しずつ育てて、他の誰の為でもない、自分の為に育んでください。
今年も実験計画をしっかりとたて、去年の研究の続きを深めたり、違う角度からアプローチしたり、継続観察で得がたい資料をまとめあげた人が多く見受けられました。今後の発展を期待できる面からも、すばらしかったと思います。2年、3年にわたって、一つのテーマを深めていく姿勢は、本格的な研究に通じるものがあり感動しました。
さて、2006年度も、たくさんのお友達の夏休みの自由研究作品を見せていただきました。選ぶのに本当に苦労しました。取り上げ切れなかった中には、気温や温度、湿度を去年のデータと比較して考えた作品や、葉っぱの紅葉を実験で試した作品、グラスファイバーでテレビ石をつくり虫眼鏡との違いを調べたり、テレビで見た面白い現象実験を実際に試していろいろ他の場合と比較した研究、表面張力、気圧、流速、摩擦、蒸発といった、地味で複雑な話題にも注目して、よく考えた実験を展開していました。観察植物に綿やゴーヤなど今までにないものも登場してきて、報告自体を読むのがとても楽しく思えました。多くの人が挑戦した研究を新たな姿勢で、自分なりのデータを示してまとめあげたものも多くありました。
今年の報告でも、ただ調べただけ、あるいは、実験しただけではなく、必要な各種の調べ学習に実際に確かめてみた実験の報告が付け加わった、内容的に充実した作品がふえてきたことに感心しています。
理科の自由研究は、それをもとに必ず試してみましょう。星を調べたら、実際に星を見てみましょう。環境問題を調べたら、実際に町に出て報告されていたことを確かめてみましょう。簡単な実験でも、実際にやるのと、読んだだけとは大違いです。
内容は許可を得て要約してあります。
また、内容の無断引用を避けるために、たいへん省略した記述にしてあります。
内容を掲載した実際の作品は、みなさん、大変、丁寧に測定して、見やすい表やグラフに仕上げてくれていました。動機、目的、準備、方法、予測、結果、考察、感想などといった、レポート作成に必要なことを落としなくわかりやすく書いておられたことも付け加えておきます。紹介の際には多くを集約、簡略化してあり、本当に全部ご紹介できないのが残念です。
今回気になった点として、多くの人がHPを参照にしたと書きながら、URLやHPのタイトル、主催者名の紹介がなされていません。それでは、他の人が調べてみたいと思ったときにどこを見ていいのかわからないと思います。ぜひ、きちんと出典を示しましょう。
また、くれぐれもネット上の情報は頭から信じないで、複数の情報と照らし合わせて下さい。HPを参考にするときは、自分の内容に必要なものをきちんと取り出して、取り出した部分の出所も明確にしましょう。
よそのHPのプリントアウトは、いくら立派でも、調べたことにも自分の研究にもなりませんので、注意してください。
参考にした本は、著者名、タイトル、出版社、出版年度を必ず示しておきましょう。これも、他の人が参考にしようと思ったときに、どの本を見たらよいかわからないのでは困るからです。
今回もお友達の研究には、ヒントを下さったり、協力してくださった方もたくさんいらしたそうです。御家族、お祖父様お祖母様、地域の研究者や、役所の方々、科学館や科学クラブ、学校の先生方、などなど。参考にした本や、資料もあったことと思います。
どのような協力を頂いたか、どんな文献を利用したか、そういったことを書き留めておくのも大切なことです。これらの方への御礼や、知恵を貸してくださった方、協力者、共同実験者についての記述が増えたことも嬉しい限りです。
兄妹や家族で協力して実験したものも立派な研究です。自分一人では限界がある時には、手助けを求め、共同実験者名を明記しましょう。研究がより深まり、新たな視点が得られるかも知れません。知らないこと、一人では体験できないことも協力があればできることもあります。ただし、研究報告は自分できちんと仕上げ、考察は必ず自分で考えたものを書きましょう。実験協力と人にやってもらうは別ですからね。
これから研究する皆さんも、お忘れなく。