くまたろう博士 推薦

わたしの推薦です

(総評)
テーマ、計画、工夫、展開、結果、まとめ。この全部をやるのは、本当に大変です。テーマや研究の手法が面白く、測定法法を自分で吟味し、結果から次々に展開して研究内容を広げてゆく。自分の知識を総合して、具体的な予測をたて、実験を計画する。うまく行かなかった点を分析して追求する。表やグラフ、写真を見やすく提示して、研究内容を読む人に伝わりやすくまとめる。きちんと、協力してくださった方々に謝辞を述べ、参考文献も示す。そんな作品をご紹介します。

推薦1:麹菌への招待

推薦2:布についたカレーなどのよごれは何でよく落ちるか

推薦3:メダカのたまごをふ化させるには?

推薦4:お日様は何色が好き?-一番熱を集める色は

推薦5:どうしてスピーカーから音は出るの(サイエンス・グランプリ受賞作品)

推薦6:庭のす穴にキリギリスを運んでくるクロアナバチ(サイエンス・グランプリ受賞作品)**賞内容未定

 

 

 

 

 

 

 

 

*各タイトルの後ろにある★印の年度とタイトルは、当HPで御紹介した過去の関連実験の報告です。今回御紹介している作品とあわせて、ぜひ参考にしてください。

くま推薦1 麹菌への招待水  6年(黒田 真礼)

★2005年 くまたろう 5年 岡野 由布 「こう母の実験」
★2004年 うさこ 4年 黒田真礼 「納豆菌の秘密」
★2003年 うさこ 3年 黒田真礼 「イースト菌のひみつ」 
★2002年 類似-菌- 6年 松村茉由子 「微生物ハンティング」

◇お正月のお雑煮は、いつも京都風の白味噌をつかっている。白味噌なのでかなり甘い。いつものお味噌汁は東京の味噌なので甘くない。どうしてこんなに違うのか、作り方に違いがあるかもしれないし、味噌は麹菌というもので作られるらしいので、麹菌の種類かもしれない。ずっと疑問に思っていたことだったので調べてみようと思う。

[調べる]
味噌について、味噌とは何か、味や色による分類、麹の歩合や食塩による違い、産地、名称、醸造期間、味噌の歴史、作り方などを調べた。
また、麹菌について、麹菌とは何か、麹菌は何をするのかを調べた。
麹菌は様々な栄養素を分解して作り出す性質をもっている。そこで、その性質を確かめるために、短期醸造ができる白味噌(西京味噌)の作る方法を利用して実験を行った。
[実験と結果1]
麹菌は何を食べると何を作るのか。
1. 大豆(植物性たんぱく質)・よくゆでて柔らかくした大豆100gをつぶし、そこに麹菌100gと塩10g(5%)をいれて、よくまぜて器に入れ、ふたを閉め、部屋の中(25℃〜30℃くらい)に3日間おいておく。
2. ジャガイモ(でんぷん)・よくゆでてやわらかくしたジャガイモ100gをつぶして同様にする。
3. たまごの白身(動物性たんぱく質)・生卵から白身70gをとって、電子レンジで30秒加熱したあと、麹菌70gと塩7g(5%)をいれて、同様にする。
4. 牛乳(動物性たんぱく質)・牛乳60gと麹菌60gと塩6g(5%)をよく混ぜ合わせて同様にする。
5. バター(動物性脂肪)・バター60gと麹菌60gと塩6g(5%)をまぜて同様にする。
6. 油(植物性脂肪)・油60gと麹菌60gと塩6g(5%)をまぜて同様にする。
5日間の様子を毎日写真にとり、気温、香り、味、見た目について表でまとめる。


1. 大豆はお味噌になった。甘味が強く、おもにデンプンをブドウ糖に分解しているようだ。たんぱく質をアミノ酸に分解しているかどうかはわからなかった。
2. じゃがいもは甘味としょっぱさが全体的に強くなり、デンプンがブドウ糖にかなり分解されていることがわかった。
3. 3日目だけ、甘味を感じたが、全体としてはあまり味も見た目も変化はなかった。大豆と同じく、たんぱく質はアミノ酸に分解されていないようだ。
4. ほとんど味も見た目も変化がなかった。脂肪もやはり分解されていないようだ。
5. チーズのような味になり、上の方はふわふわして、ヨーグルトのようになった。なぜ、このようになったのかはよくわからなかった。
6. 麹と油は最後まで混じりあうこと無く、分解をしている様子もみられなかった。バターと油の栄養素は脂肪なので、脂肪酸とグリセリンに分解すると思ったが、グリセリンができると甘くなるのでなめてみると油っぽい味でかわっていなかった。見た目でも、分離していたので分解できていなかったと思われる。

[実験と結果2]
麹菌は本当にデンプンをブドウ糖に分解しているのだろうか。
実験1で味噌らしいものになった大豆とジャガイモをつかって調べた。
麹菌を入れて、すぐのジャガイモ、大豆と5日間たったジャガイモ、大豆をそれぞれ試験管に入れてヨウ素液を1てきずつたらした。
・ジャガイモはすぐの物は紫色に変わったのでデンプンがあることがわかった。まだブドウ糖に分解していない。5日目のものは薄い紫色に変わった。デンプンは少なくなっていて、ブドウ糖に分解している途中かもしれない。
・大豆はすぐのものは薄い紫色に変わった。デンプンはまだ少し残っていて、ブドウ糖に分解している途中だろう。5日目は紫色に変わらなかった。麹菌がデンプンを分解して、ブドウ糖に変化させたのかもしれない。
・何と、時間がたってくると、試験管すべてのヨウ素液の色が消えてしまった。比較するため、麹菌をつけていないジャガイモのかわにヨウ素液をたらしてみたら、紫色に変わって、そのまま時間がたっても色は消えない。ということは、4つの試験管には麹菌がはいっているので、もしかすると、麹菌が活発に活動しているために、液の色が消えてしまうのかもしれない。

[実験と結果3]
たんぱく質をアミノ酸に分解しているのだろうか。
ダイブとジャガイモについて、たんぱく質検出薬をつかって実験した。
実験2と同様にして、ヨウ素液の代わりにたんぱく質検出薬をそれぞれ1滴ずつたらした。
・ジャガイモはすぐの物は青色に変わったのでたんぱく質があることがわかった。真っ青だったのでぜんぜん分解されていない。5日目のものは青色に変わった。たんぱく質があることがわかり、アミノ酸に分解されていない。
・大豆はすぐのものは青色に変わった。たんぱく質はある。5日目は青色に変わった。たんぱく質を分解していない。
[おまけの実験と結果]
2つおもちがあったので、1つは麹をぬり、もう1つは何もしないで5日間おいておいた。(室温25℃〜27℃)。5日たってみてみると、麹をぬった方は麹カビが白くなって表面全体にこびり着いていた。何もしない方は黒カビが発生していた。

[まとめ]
麹菌は短い期間だと、タンパク質をアミノ酸に分解したり、脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解することはできないのだとわかった。しかし、短い期間でもデンプンをブドウ糖に分解することはできる。この3つの実験で以上のことを発見した。
麹は短期間だとデンプンとブドウ糖に分解することしかしないから、短期間で醸造する白味噌(甘味噌)は麹歩合が高ければ高いほど甘くなることになる。
それにたいして、私達が毎日食べている辛口味噌は醸造期間が長いため、麹はタンパク質をアミノ酸に分解していくし、脂肪も分解していき、さらに、乳酸菌や酵母菌も活動をはじめ、こくのある深い味わいになっていくのだろう。
今回の実験は5日間という短い期間だったが、半年から一年で行えばデンプンの分解だけでなく、タンパク質や脂肪の分解についても調べることができて、また、新しい発見ができるだろう。
3年の時にイースト菌、4年では納豆菌、そして6年で麹菌と調べてきたのだが、麹菌が一番興味深かった。実験1で味や香りを調べる時に、かいだり、なめたりするのに苦労して、お腹をこわしたりもした。でも、麹がデンプンをブドウ糖に、タンパク質をアミノ酸に、脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解するということは、とても勉強になった。おもちの実験でも、黒カビが発生したりして面白かった。実験2でも実験3でも、調べたことにより「不思議」もふえていって勉強になった。今度は1年間以上の醸造に挑戦してみたい。

[参考文献]
日本農芸化学会編 「人の役に立つ微生物の話」(2002年12月、学会出版センター)
吉川秀子編 「食べものサイエンス」(2003年4月、幸書房)


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くま推薦2 布についたカレーなどのよごれは何でよく落ちるか   4年(岩崎 莉及)

★2004年 ユニーク 6年 M.M.  「リサイクルに役立つd-リモネン」
★2003年 うさこ 4年   谷合 慧「落ちるシミ、落ちないシミ」

◇お母さんと夏休みの校外学習のことについて話をしている時、「校外学習の調理の時はエプロンをしないで体操着のままカレーを作るのね。カレーの汚れを落とすのは大変だから、体操着を汚さないでね。」と、お母さんにいわれた。私はそんなにカレーを落とすのは大変なのかなぁと思った。そこで、カレーの汚れを落とすものには、洗剤以外にも何かあるのではないかと思い、調べてみることにした。それに加えて、カレーだけではなく、ほかの汚れについても汚れを落とす実験をしてみることにした。

[実験と結果]
5B角の白い木綿布に汚れをつけたものを用意する。
よごれは
A. カレー(ククレカレー中辛)、B. ケチャップ(デルモンテ)、C. しょうゆ(東都生協丸大豆しょうゆ)、D. ボールペン(カランダッシュ黒)、E. サインペン(ラッションペン黒)、F. 油性マジック(マッキー黒)、G. 墨汁(書道用液天地)、H. きょほう(山梨県産)
次に、ガーゼに汚れを落とすものをつけて、それで汚れをたたく。その結果を目で見て落ち具合で評価する。
汚れを落とすものは
1. 水(水道水)、2. ぬるま湯(40℃)、3. ベンジン、4. 洗濯よう洗剤(花王アタック粉・500Nのみずに料理用計量スプーン小さじ一杯の粉を溶いたもの)、5. 固形せっけん(浴室用牛乳せっけん)、6. 台所用洗剤(花王ファミリーピュア)、7. 酢(ミツカン純米酢)、8. レモン、9. オレンジ、10. 大根おろし(下ろしてざるでせんいをこしたもの)、11. 小麦粉(とみ沢商店はく力粉)、12. ごはん。



汚れをおとすには、紙を10枚重ねたものを8組用意する。紙の上に汚れをつけた木綿布を並べる。ガーゼに汚れを落とすものをつけて、50回たたく。ガーゼは汚れが混ざらないように一種類ごとにかえる。 
布の汚れの落ち方を愛で見て4段階で評価する。
また、下の紙に汚れがどのくらい移ったかを目で見て4段階で評価する。
すべてについての結果を、布と紙のそれぞれの写真と共に、特徴を表にしてまとめる。


汚れの落ちた程度の実験結果のみを表にしてまとめる。

[考察]
・カレーの汚れの落ち方の評価をまとめると、
よく落ちた・洗濯よう洗剤、固形せっけん、酢、レモン、小麦粉
落ちた・オレンジ
少し落ちた・水、ぬるま湯、大根おろし、台所洗剤、ごはん
まったく落ちなかった・ベンジン
・それぞれの汚れは何でよく落ちるかをまとめると、
カレー・洗濯よう洗剤、固形せっけん、酢、レモン、小麦粉
ケチャップ・洗濯よう洗剤、固形せっけん、酢、レモン、小麦粉
しょうゆ・洗濯よう洗剤、ぬるま湯
ボールペン。固形せっけん
サインペン・なし
油性マジック・なし
墨汁・なし
きょほう・洗濯よう洗剤
・カレーとケチャップの汚れを落とすものはまったく同じで5つもある。
食べ物系の汚れは洗濯よう洗剤がよく落ちる。
サインペン、油性マジック、墨汁の汚れを落とすものはない。
カレーやケチャップはいくつかの調味料が合わさって作られている。カレーはカレー粉、油、野菜などケチャップはトマト、油、酢などがあわさっている。この中のあるものが酢で落とされたり、レモンで落とされたり、小麦粉で落とされたりしたのではないかと思う。しょうゆ、ボールペン、きょほうはカレーやケチャップと違って、一つの材料でできているので、一つか二つの物でしか汚れを落とせないのではないか。
・汚れはどうやって落ちるかを見ると、固形せっけんは下の紙に汚れを映すことで汚れを落としている。
・酢、レモン、小麦粉は汚れを下の紙に移すのではなく、ガーゼの方に汚れをつけて落としている。
・洗濯よう洗剤はどちらかというとガーゼの方に汚れをつけて落としている。
・汚れの色が変わったものとして、カレーは洗濯よう洗剤と固形せっけんで赤くなった。ボールペンときょほうは洗濯よう洗剤、固形せっけん、台所用洗剤で青くなった。
サインペンは同じもので黒っぽい深緑になった。
きょほうはベンジンとレモンでピンクになった。
・墨汁はよく落ちなかったが、ガーゼには墨がたくさんついていた。特に、小麦粉とごはん。今回より数多くガーゼでたたけばもっと汚れが落ちるのではないかと思う。
・ベンジンは油性の汚れをよく落とすといわれているが、今回の汚れには効き目がなかった。

[まとめ]
今回私は実験を始める時に、カレーの汚れを落とすのは洗剤以外にも何かあるのではないかと思い、いろいろな汚れを落とすものを試してみた。その結果、洗剤以外にも、酢、レモン、小麦粉がカレーを落とすことがわかり、洗剤にたよらなくても汚れが落とせるのはすごいと思った。
しかし、カレーの汚れを完全に落とすことのできるものを見つけることはできなかった。もっと、たたく回数を増やしてみたり、「汚れを落とすもの」に長い時間つけたり、「汚れを落とすもの」の種類ややり方を組み合せてみたりするなどの工夫で、もっとカレーの汚れを落とすことができると思う。
今回の実験でそれぞれの汚れを落とすには、それぞれの汚れにあった「汚れを落とすもの」があることがわかった。また、汚れを落とすと、汚れが完全に落ちるわけでなく、汚れの色が変わるものがあったのは不思議だと思った。
ほかにも「汚れを落とすもの」をもっと試してみたり、おとしかたの工夫をしてみたりしなくてはならないと思う。
そして、汚れを落とすのはとても大変なので、これからは汚れをつけないようにしたいと心から思った。


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くま推薦3 メダカのたまごをふ化させるには?   4年(姫野 美南)

★2003年 データ 3年 杉野 功裕 「ブラインシュリンプのふ化の観察」

◇私は6匹のメダカをかっている。6月の中旬ぐらいから、3匹のメダカがたまごを水草のあちらこちらにつけるが、水槽の中ではメダカの稚魚はかえらない。そこで水草ごとたまごをペットボトルに入れて育ててみたら、4回中1回だけ、あれだけたくさんのたまごがあったのに、3匹のメダカがふかしただけだった。ほとんどのたまごはフニャッと駄目になってしまったり、ある程度成長してもカビがはえてしまう。そこで、私はお腹にたくさんついたたまごをできるだけたくさん孵化させるにはどうすればよいか研究し、今まで稚魚が生まれなかった原因を探ることにした。

[実験と結果1]
1匹のメダカのたまごを8個ずつに分け、3つの違う条件で育てて、どのような場合がたまごが一番たくさんふかするかを調べる。
メダカの種類を変えて、同じ実験を行う。
そして、今までメダカのたまごがなかなかふかしなかった原因を探る。
A. 水の中にばらばらにしてたまごを8個入れる。
B. 水草に8個ばらばらにしてたまごをつける。
C. 水の中にかたまりのままたまごを8個入れる。
メダカの水作りで作られた水を150cc、直径10B深さ5Bの容れ物に入れて実験した。
日にちごとにそれぞれの容れ物の変化の様子を図と文でまとめ、水温も記入した。


黒めだかのたまご

同様にひめだかのたまごも実験したところ、AとBはすべてかえり、Cは2個が同様になってかえらなかった。

[考察1]
私はたまごがふかするのに水草はあまり関係ないと予想したけれど、2回とも水草につけたたまごが一番早く、そして8匹ともメダカの稚魚がかえった。水の中にばらばらに入れたたまごでは、ふかするのにそんなに違いはないが、10日ぐらい立つと、水の中にもわっとした汚れが自然にたくさんでてくる。これがたまごを包み込んで駄目にしてしまう。カビなのだろうか? しかし、水草を入れている水はそれがててこない。水は黄色っぽく、水草のくずなどが落ちて汚れて見えるが、カビのようなよごれは浮き出てこない。水草はこのように自然に水の中に出てくるカビのような汚れを押さえる働きがあるのだと思った。
今回の観察でわかったことは、メガカのたまごがふかするには、水がきれいであるということだ。いつも私は水槽の中でメダカがたまごをつけた水草を切り取って、ペットボトルに入れていた。今もう一度やってみると、今まで気がつかなかったが、水草についている食べ残しのえさが原因ではないかと思う。今回の観察に使った水草は新しく買ってきたものを使用した。だから、水草をいれないものよりも、カビのような汚れの発生を押さえる働きがあることがわかった。私は今までのように水槽からとったたまごのついた水草を今回の観察と同じ条件にしてもう一度観察してみることにした。

[実験と結果2]
メダカのたまごのついた水草を水槽から10B切り取る。水草は一週間前に入れたもの、ところどころに食べ残しのメダカのえさがついている。水槽の水を150cc器に入れて実験する。
参考の為に、メダカの水作りで作った水150ccの中に、新しい水草を入れ、メダカのたまごを8個とってつけて観察する。
実験1と同様に観察、記録する。
11日間が過ぎて、水槽からとった方は1個しかかえらず、残りのたまごは全部ぬるっとして手で触るとつぶれてしまった。新しい水草の方は8個ともかえった。

[考察2]
今回の実験は予想通り、食べ残しのえさがついている水槽の水草についたたまごは8個中1個しかふかしなかった。この結果から、やはり今までたまごのついた水草をペットボトルに入れてもなかなかふかしなかったのは、その食べ残しのえさが水草にぬめりを与え、たまごをくさらせていたためだろう。

[まとめ]
これまでの観察と研究を通してメダカのたまごがふかするためにはまず、水がきれいであるということが必要だ。今回の観察では水替えはしなかったが、10日前後に水の中に出てくるカビのような汚れを防ぐために、水替えを何回かすれば、確実にたまごはふかすると思う。そして、水草はこの汚れを防ぐ働きがあり、理由はわからないがたまごがふかするのも早いということもわかった。また、かたまりにしても、ばらばらにしても、結果はそんなに変わらないが、かたまりがそのままカビのような汚れに包まれると、まとまって駄目になってしまうので、ばらばらにした方が安全だ。メダカが水草のあちらこちらにたまごを産みつけるのは、このような理由からだろうか。
次に、今までメダカのたまごがほとんどふかせずに駄目になっていたのは、水草の汚れのせいとわかった。この観察以来、メダカがえさを食べ残さないように、また、できるだけ水草にふりかからないようにしんちょうにえさやりをしている。
時々水草を見てみると、きれいなたまごが成長し続けている。しかし、この夏休みの中に、水槽の中でメダカの稚魚が泳ぐ姿を見ることはなかった。やはり、親メダカはたまごからかえった稚魚をすぐに食べてしまうのかな?可哀想だがその瞬間も見てみたい。どんなに水槽をきれいに保っても、6匹のメダカが私の水槽の中で勝手にふえていくことはなさそうだ。
春にメダカをとりにいった時や、夏の田舎の川で自然に生きるメダカは、1年ぐらいしか生きないというけれど、たくさんのメダカがむれをなして泳いでいた。私がしんちょうに手をかけても、水槽の中ではふえていかないメダカが、どうして敵のいる池や川の中で自然にたくさん育っていくのだろうか? 私は自然のもつ不思議な力を感じた。今度は池や川に住む野生のメダカのことを調べてみたいと思った。



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くま推薦4 お日様は何色が好き?一番熱を集める色は   4年(小川あき野)

★2005年 くまたろう 5年 Y. T. 「色水の温まりやすさと冷めやすさ」
★2003年 うさこ 3年 青木 咲 「虫眼鏡の実験」 
★2001年 うさこ 6年 「日焼けを調べよう」
★2001年 類似-氷- 5年 M. T. 「氷になりやすい色、成分」   

◇今は夏。とっても暑い。私は暑いので黒いキャップをかぶって出かけようとした。すると、「黒だと暑くなるよ」と、お母さんがいった。私が「どうして?」と聞くと、お母さんは「熱を集めるから」そう答えた。私は、(それなら、赤はどうかな?茶色は? 青は?)そういう疑問をもった。
色によって熱の集め方に違いがあるのなら、洗濯物の色によって乾き方に違いがあるのかもしれないと思った。洗濯物に含まれている水分が色によって集められた熱でかわくと考えたからだ。それで、同じ大きさで同じ材料でできた布を水で湿らせ、日にほして、布の乾き方を比べてみることにした。いろいろ考えた結果、同じ大きさで同じ材料の布は、たくさんの色が選べるフェルトを使うことにした。

[実験と結果1]
フェルトの重さをはかり、水にひたしてかたく握って水を切る。
水がしみたフェルトの重さをはかる。
ベランダの物干ざおにせんたくばさみでフェルトをとめてよく日があたるように南に向けて日なたにほす。(ベランダの床から約90Bの高さ。)
フェルトの重さを10分ごとにはかり、すべてのフェルトがもとの重さになるまで続ける。(重さは風があって測りの数字が揺れて読み取れないので部屋の中ではかった。)
その時の温度と湿度も記録した。
8/7(気温37〜39℃、湿度48〜52%)、8/10(36〜38℃、50〜54%)、8/11(36〜38℃、51〜55%)の3回行った。3日間とも少し雲が出ることもあったが、だいたい晴れていた。
フェルトの重さを全体の重さから引いて、フェルトに含まれる水の重さの変化を表とグラフにした。
グラフを見ると、早く乾いた色ほど急角度で下がっている。また、すべての色で完全に乾く直前には、乾き方がゆっくりになる。完全に乾くともとの重さよりも少し軽くなった。このグラフでも、フェルトが乾く順番まではわからないので、グラフを見て、フェルトが完全に乾く直前の部分をのぞいた、なるべく直線になっている部分のかたむきを計算した。一定の時間にどのくらいの水が軽くなるかわかる。



3日間とも予想通り黒が一番早く乾いた。
緑と水色はいつも早く乾いた。予想外に水色が非常に早く乾いた。同じ青の仲間なのに、水色の方がいつも青より早く乾いた。
茶色と黄色とピンクと白はいつも乾くのが遅い。白が一番遅いと思っていたのに、ピンクずいぶん遅かった。
[実験と結果2]
同じ青の仲間の水色がどうして青よりも早く乾くのか。ほかの5色の青の仲間の色を使って確かめた。
ピンクと白についても5色を使って確かめた。
8/21、8/22、8/23の三回、同様に実験した。



その結果、はじめの実験と違って、今度は濃い紺色の方が水色よりも早く乾いた。しかし、目で見て薄い方がいつも早く乾くのが遅いわけではない。
ピンクと白も、目で見て濃く見える方がいつも早く乾くわけではない。そしてやはりピンクが一番遅くなることもあった。

[まとめ]
全部の実験からわかったことは、予想した通り黒が一番早く乾いたことだ。だから、熱を一番集めるのはやはり黒だった。
洗濯物が乾くというのは、
1. まわりの空気にあたためられて、洗濯物の温度が上がり水分が蒸発していく。
2. 乾燥したまわりの空気に、水分がにげていく。
3. 太陽などの光で、洗濯物がちょくせつあたためられて水分が蒸発する。
というのが、主な理由だそうだ。
今回の実験ではなるべく全部の色のフェルトがおなじになるように実験したが、てっきり同じ重さだと思っていたフェルトの重さが色により少しずつ違っていてびっくりした。色によってほんの少し厚さが違っているようだ。そのため乾く順番が違ってきたのかもしれない。
本によると色には「色み」と「明るさ」と「あざやかさ」の3つがあると書いてあった。目で見て薄い色や濃い色と見えるだけでなくて、それぞれの色は色をまぜて作ってあるので、色の混ざり方によって熱の吸収に違いがあって、それでフェルトの乾く早さも違ってくるのかもしれない。色のことは本当に不思議なことばかりだ。

[参考文献]
「よくわかる小学生の自由研究」自由教育研究会編 (有紀書房)
「ヒント集小学生の自由研究」自由教育研究会編 (有紀書房)
「実験観察自由研究ハンドブックNo.2」「楽しい授業」編集委員会編 (仮説社)
「小学生の楽しい自由研究」自由研究指導会編 (梧桐書院)
「色のおはなし」 川上元郎 (日本規格協会)
[科学のつまみ食い]色によって洗濯物の乾き方が違う?
http://www.kagaku.info/fag/color0314/

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くま推薦5 どうしてスピーカーから音は出るの  6年(Y.  T.)

★2004年 くまたろう 6年 「私達の生活と電磁波-その性質と影響-」

2006サイエンスグランプリ・旺文社サイエンス賞受賞作品
2005校内優秀作品

◇前にこわれてしまったラジオがあったので、分解していたら、大きなスピーカーがでてきたので、これを利用してかにか実験をしてみようとおもい、このテーマで研究した。

[実験]
どうしてスピーカーから音が出るのか?ということを中心に実験する。
1.どうしたら音が出るのか? (スピーカーの部品を使い実験をする。)
2.スピーカーの仕組み(スピーカーの部品を分解して仕組みを見て、自分で作ってみる。)

[結果1]
I. スピーカーにコードだけつなげ、片方を自分でも持ち、もう片方を相手に持ってもらいスピーカーを通して声をだし、相手に聞こえるかを調べた。
 その結果、よく聞こえるものは大きな声と高い声。聞こえる程度のものは低い声。小さな声は聞こえなかった。よく聞こえる場合、振動は声が聞こえている間中伝わってきた。
II.a. スピーカーにコードと豆電球をつなぎ、電気を通してスピーカーから出る音を調べた。
b. スピーカーとコードの間にモーターをつなぎ、モーターがまわった時のスピーカーから出る音を調べた。
c. スピーカーコードの間に豆電球をつなぎ、電池でも音がなるか。
 これらの結果、音が出た者はa.とc.で、b.は音が出にくかった。豆電球は電気が流れるとチカチカと光った。電力によって明るさに違いがあり、光っている間音が出た。
電気を流すと、スピーカーのコーンがポコッと音を出して上下しながら動いた。
また、電池によって音を出した時は、一瞬しか電気が流れなかったのでコーンもその一瞬のみジィーと音をたてた。

[結果2]
I. スピーカーを分解して中の構造を調べた。分解していく過程を一段階ずつ撮影した。
さらに、試し実験として、部品を取り除いた磁石と思われる者のみ残したスピーカーで鉄のものをぶら下げて、磁石であること、どのくらい強い磁石なのかを調べた。



II. スピーカーをいろんな素材の材料を使って自作し、作ったスピーカーにコードをつなぎ音楽を流して音が出るか調べる。
a. 形を変える(カップ麺の容器、アルミのボール)
b. 素材を変える(プラスチック、木、ガラス、アルミ)
c. 外側の厚さを変える(一重、二重)
d. 外側のふたを変える(紙、アルミ、プラスチック)
e. 部品の配置を変える(コイル、磁石、外側のわく)
f. 部品の大きさをかえる(磁石、コイルの巻き数)



実験の結果に加え、指で弾いて響く素材と響かない素材、重いもの軽いものについても確かめた。どのような性質のものだと音がなるかということがわかりやすくなった。
指で弾くと音がなるものの中では、アルミ製のもので指で弾いても響かないもののなかでは、発泡スチロールでできているカップ麺などの容器がよい。
結果として、電気が伝わりやすく、音が響き、平らなものより丸い形(ラッパ型)の方がよく、重さも重すぎず軽すぎないものが音が出やすい。[まとめ]
結果を改めて、すべて見やすい表にまとめ直した。さらに、結果にいたる考えの道筋を流れ図でわかりやすく表現した。また、実験のデータとして、スピーカーで録音した音をCDで添付した。

[感想]
今年の自由研究は調べたい内容を実験1と実験2の二つに分け、また、そのなかでもその1とその2にわけるというように、内容を詳しく細かいところまでじっくりと実験し、研究した。
実験2の分解してみた構造をもとにして、自分でスピーカーを自作する実験では、あらかじめいろんな大きさ、いろんな素材のものを集めるために、家族に手伝ってもらい、実験道具をそろえた。カップ麺の容器等でスピーカーを作り音を流すとき、レコードを使って音楽を流し、パソコンで録音した。録音中はまわりの人に音をできるだけ立てないようにしてもらい、もの音一つ立てないように録音するのに、本当に苦労した。しかし、実験がうまくいったり、音が出るか分からないようなものがよい音が出たときには面白かった。
この実験で、どんなものが電気の流れがよくなって音を出すか、ということがだいたい見当がつくようになり、機械にコードをつなげることもうまくなった。この文はすべてパソコンで打ち込んだのでパソコンにも強くなったりと、自由研究から実験のことも、また作業からもたくさんのことを知り学んだ。去年は"あそこをもう少しやっておけば良かった"というようなところがあったけれど、今年は本当によく研究できたと思う


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くま推薦6 庭のす穴にキリギリスを運んでくるクロアナバチ   3年(井関 貴暁)

★2004年 データ 5年 齋藤真裕美 「ミツバチの研究」

◇7月の終わり頃、家の庭で大きな羽の音を立てて、ハチが行き来していた。ハチを観察してみると、庭のいたるところに穴が開いていて、それぞれの場所でハチがひんぱんに出入りしていることがわかった。このハチは土に開いている穴から出てきて飛び立っていき、しばらくすると自分より大きな黄緑色のキリギリスを持って帰ってきて、穴に入っていくことがわかった。図かんで調べたところ、このハチはクロアナバチである。そこで、この穴から出入りするクロアナバチを一日中観察して、す穴の出入りを調べた。

[観察]
庭にハチの巣がたくさんあったので、ハチが出入りする場所を1〜5にわけ、室内から網戸越しに観察した。8/1、8時〜18時(途中12:30〜13:30外出)の間はちが穴から出ていった時刻と、その場所、狩りをしてもどり、穴に入っていった時とその場所、また持ち帰った昆虫を記録。

  

天気、くもり。8時〜10時の記録。(一部)

庭の巣穴をよく観察してみる。(1)(2)(4)(5)は穴が3つある。(3)は観察しにくい場所で3つあるかどうか分からない。(4)(5)の巣穴をほってみたが残念ながらなにも見つからなかった。土の下にひいてあるジャリ石の中に巣を作っていたのかもしれない。
[結果1]
(1)〜(5)のそれぞれの場所でハチが出入りした時刻と、昆虫を持ち帰ったかどうかについて分類してまとめ直し表にした。そのさい、出ていったハチが帰ってきたと思われるところには印をつけた。
さらに、それぞれの場所にハチが帰ってきた回数を場所ごとにグラフにした。
グラフ例
場所(1) 狩をしてキリギリスを持ち帰ってきた回数
 なにももってこなかった回数 


[まとめ]
本で調べてみたら、巣にいるのはメス一匹とわかった。庭のハチは印をつけることができなかったので、本当に一匹かどうか分からないが、一匹だとして、(3)の出入りを見てみると、かりにはだいたい数分から30分くらいかかっている。ハチがす穴にいる時間が1分以内の時はえものを置いてすぐ出かけ、時間がかかっている時は、中でたまごを生んでいるか作業をしているかと思われる。
また、それぞれの場所でハチが一日にす穴に持ち帰った昆虫の数は、どのす穴も10〜20ぴきだった。本に一つのす室には3〜5ひきの昆虫が必要で、す室は合計3〜5室あると書いてあった。一つの巣に必要な昆虫は全部で10から20匹となり、観察結果とあう。
一日中観察していると、夕方、薄暗くなると、狩をして戻ってくるまでの時間が短く、昆虫を持ち帰らないことがあった。おそらく暗くて獲物が見えないか、獲物が草原にあまりいないからなどの理由かもしれない。
クロアナバチのれぞれのす穴がある場所をよく見ると、上に木や草、いろいろなものがあり、雨があたらない、乾燥した場所に巣を作っている。
穴に帰ってくる時は、かなり遠くからは音を立ててくるのでどのす穴に入っていくかがよくわかったが、す穴から出ていく時はあっという間に出ていくので、どのす穴から出ていったのか数えられないこともあった。
小さなクロアナバチが、自分の何倍の重さがある大きなキリギリスをつかまえてきて、しかも、一日で20匹ぐらい運んできたことは本当にすごいと思った。
運んでくる様子は目ではよく見えたが、いざ写真に取ろうととってみたところ、とることができなかった。昆虫写真家は、まちかまえて大きく撮るのですごいと思った。
また、本にはクロアナバチはかりに出ていく時に、ふきんの石や草を覚えると書いてあったが、小さな体でよく覚えることができ、迷わず帰ってくることができるなあと不思議に思った。
なぜ、今年だけ家の庭にいっせいにクロアナバチが来たのかが不思議だった。

[調べる]
クロアナバチについて体、とくちょう、巣穴、狩のしかた、えものについてまとめた。



また、他の狩バチについても調べた。


[参考文献]
1. カリバチかんさつ事典(偕成社)
2. なぞとき昆虫ノート(NHK)
3. あっハチがいる! (しょう文社)
4. ニューワイド学研の図鑑(学研)

 

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